京都を拠点に、店舗ブランディング・空間デザインから設計施工までを手掛ける50-50です。
店舗づくり、店舗開業において『ストーリー』を決める・作ることは非常に大切なことです。
なんとなく作ったお店で、何となく作った料理を食べるより。
コンセプトやお店を作られた想いがあるお店のほうが、また通いたい!と、思いませんか?
今回は、なぜストーリーが大切なのか?また、ストーリーの作り方についてもお話をしていきます。
目次
ストーリーとは
ストーリーと聞いて何を思い浮かべますか?
小説や映画、RPGなど、物語を思い浮かべる人が多いと思いますが、お店のストーリーとは、お店の歴史や特徴、コンセプトなどを伝える文章のことです。
企業で言うところの『企業理念』と思って頂ければ分かりやすいと思います。
お店のストーリーを作ることで、お客様にお店の魅力やコンセプトを伝えることができ、お店のブランディングやマーケティングにも役立ちます。
繁盛店や売れている店舗には、必ずといってストーリーが存在し、世界感がファサードから店内、そして料理にも再現されているのです。
まずは、ストーリーを考える上で以下のポイントに注意しながら考えていきましょう。
ストーリー作りで重要なこと
- お店の開業のきっかけや理念、目標などを明確にする
- お店の商品やサービスの特徴や強み、差別化要素などを具体的に説明する
- お客様にどんな価値や感動を提供したいかを伝える
- お店の雰囲気やスタッフの人柄などを表現する
- お客様にアクションを促すようなメッセージを入れる
以上のポイントを踏まえて、お店のストーリーを作成しましょう。
ただ、ストーリーを作るだけでは意味がありません。
ストーリーを作ることが、なぜ大切なのか?を理解するためにも、このまま読み進めていってください。
ストーリーが大切な理由
突然ですが、問題です。
ふたつのハンバーガーショップがあります。
当社が、物件選びでできることは
- 集客
- 立地
- 費用
一方は、看板もなにもない木で作られた何の変哲もないハンバーガーショップ。
もう一方は、ハンバーガーの看板が設置されており、ザ・アメリカンを思わせるファサードと店内。
どっちのお店に入りたいと思いますか?
あまりにも両極端な事例でしたが、繁盛店はお店に入る前からストーリーがはじまっていると言えます。
ファサードを見て、『あんまり美味しそうじゃなさそうだから入るのをやめる。』と、言う実例もあります。
どんなに美味しい料理を用意していても、お店に来てもらえないことには意味がありません。
まるでテキサスのようなファサードを通り抜け、ネイティブ柄やメキシカンな内装に、テンガロンハットを被りカウボーイのようなユニフォームを着た店員が、これでもか!と、肉肉しい分厚いパティのハンバーガーを運んでくれば、サウスウェスタンスタイルをイメージさせ、まるでアメリカのテキサスに来た!と思わせるストーリーが完成します。
『こんなハンバーガーショップを探していた!』
そう思って頂けることが何よりも重要で
- お店に親しみを持て
- こだわりを知る
- お店のことをもっと知りたくなる
など、お客様との強い接点を築きあげるキッカケとなり、何度も足を運ぶリピート顧客として定着をしていきます。
このように、店舗づくりにはストーリーが大切であることがわかります。
ストーリーとコンセプトの違い
ストーリーとコンセプトは何が違う?と、よく混同されがちです。
ストーリーとは、登場人物や出来事、場面などを組み合わせて作られる物語の内容や筋書きのことであり、「何が起こるか」を具体的に描写し、お客様に感情移入させたり、興味を引いたりするために必要です。
先程のハンバーガーショップを例に挙げると、カウボーイが商品を運んでくれることや、1820年代のテキサスに居るような感覚になれるなど、独自の世界感を体験できることがストーリーだと言えます。
一方で、コンセプトとは、物語や企画の基本的な考え方や視点のことで、「何を伝えたいか」を抽象的に表現するものであり、作品や商品の特徴・価値を明確にするために必要です。
同様に、ハンバーガーショップを例にあげると『肉肉しいハンバーガー』がコンセプトと言えます。
もっと具体的にコンセプトを決めるとすれば
- 本番テキサスを忠実に再現
- 大きさは日本のハンバーガーの2倍ほど
- ジューシーなパティに、レタスとトマト、スライスオニオンが入っていてボリュームがある
- パティは必ずオーダーしてから作る
など、商品の特徴や価値を決めることがコンセプトとなり、ストーリーとコンセプトは似ているようで違う言葉であることが言えます。
店舗ストーリーの作り方
店舗ストーリーとは、お店のコンセプトや想い、背景、目的などを物語として伝える方法です。
店舗ストーリーを作ることで、お客様に興味や共感を持ってもらい、リピーターやファンになってもらうことができます。
いざ、具体的にストーリーを作ろう!と思っても何から始めていいのか難しいと思います。
しかし、新規開業者や店舗の開発メンバー、創業者しかわからないのが店舗ストーリーです。
自分たちのブランドを作りあげるための店舗ストーリーの作り方は以下が重要になってきます。
1. お店が作られた想いを考える
お店を作ろうと思ったきっかけや理由、お店の存在意義やミッションなどを明確にし、お客様に伝えたいメッセージや価値観も含めて考えましょう。
2. お店が目指す目的を考える
お店が提供する商品やサービス、空間や雰囲気などで何をしようとしているのか、どんな目標やビジョンがあるのかを考え、お客様や社会にどんな影響や貢献をしたいのかも含めて考えましょう。
3. お店の背景を考える
お店のデザインやメニュー、ユニフォームや小物などにこだわった理由や背景を考え、どんなストーリーやエピソードがあるのか、どんな人が関わっているのかなどを考えましょう。
4. ログラインを決める
上記の3つの要素をまとめて一言で表すログラインを決めます。ログラインはお店のキャッチフレーズやスローガンとして使われるため、簡潔でわかりやすく、印象に残るようにしましょう。
まとめ
いかがですか?店舗を作る上で、ストーリーの重要性が伝わりましたでしょうか?
ストーリーを作ることで、お店に興味を持っていただくきっかけになります。
どんなに美味しい料理があっても、お店にお客様が来てくれなくては店舗を維持することができません。
お店が作られた想いを考え、お店が目指す目的を考え、お店の背景とログラインを決めることで、行きたくなる・リピートしたくなるお店が出来上がります。
50-50では、ストーリー作りのサポートだけでなく、『コンセプト』や『ブランディング』、店舗物件選びなど、設計の前段階から一貫してサポート致します。
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